キャッシュフローゲームで絶対に学ぶべき7つのポイントとは
金持ち父さん貧乏父さんで紹介されているキャッシュフローゲームは、お金に関して学べる教育用のボードゲームです。
教育用ボードゲームなので、ただ単に遊ぶだけではもったいないです。せっかくですから、遊びながらお金に関する教育を学んでしまいましょう。そうすれば一石二鳥になります。
私は、2000年の12月に初めてキャッシュフローゲームをやりました。それから今までに合計1000回以上はキャッシュフローゲームをやってきました。
1000回以上もキャッシュフローゲームを経験してきた中で、キャッシュフローゲームを通して学ぶべきポイントをいくつか発見しました。今日はそのポイントを7つお話していきます。
キャッシュフローゲームで学ぶべきポイントは、細かいポイントも含めれば7つ以上あります。今回はその中でも、絶対に外せないポイントを厳選してお伝えします。
キャッシュフローゲームで学ぶべき7つのポイント
キャッシュフローゲームで学ぶべきポイントは以下の7つです。
1.ラットレースを抜け出す戦略とは?
2.ラットレースを抜けにくい職業とは?
3.ROIとは何か?
4.財務諸表の見方
5.先に返すべき負債の見つけ方
6.インカムゲインとキャピタルゲイン
7.株価の値動き
それでは、一つひとつ順番に解説していきます。
1.ラットレースを抜け出す戦略とは?
キャッシュフローゲームは、どうすれば上がれるのか?どうすればゴールできるのか?
キャッシュフローゲームは、まずラットレースを抜け出します。それからファーストトラックというお金持ちの世界に行ってから、自分の夢を買って最終的なゴールとなります。
これは現実の世界と全く同じです。現実でも、ラットレースを脱出して、経済的自由を手に入れることを目指す順番です。
最初は、ラットレースを抜け出すことが目的です。そのための戦略も、実は現実の世界とまったく同じです。
その戦略とは、「資産を増やす」と「負債を減らす」の2つです。
私は、様々なキャッシュフローゲーム会に参加してきましたが、「負債を返すことができる」というルールを説明しないキャッシュフローゲーム会もありました。
そのためか、キャッシュフローゲームを数回以上も経験している人でも「負債を返すことができる」というルールを知らない人がいらっしゃいました。2つの戦略のうち、1つを知らないのはかなりダメージが大きいと思います。
確かにキャッシュフローゲームでは資産を手に入れて不労所得を増やしていくことが主なアクションになりますので、そのほうが目立ちます。不労所得も大きく得ることができます。
しかし、現実の世界で考えると、右側のクワドラントであり続けるためには、それなりの習慣を身に付けなくてはなりません。お金持ちが身に付けている習慣です。
「負債も減らす」とか「支出を見直す」という作業はとても大事な習慣です。これができないと、どんなにお金を稼ぐことができても、またお金を失ってしまうのです。
ロバートキヨサキは、金持ち父さん貧乏父さんの中「お金を沢山持つことでお金の問題は解決しない」と言っています。
つまり、お金と沢山持つことよりも、お金をコントロールする習慣を身に付けることのほうが大切だと言っているのです。
そう考えると、お金持ちになるための戦略は2つとも大切な戦略と言えるでしょう。資産を増やすことはもちろん、その前に支出を減らしたりコントロールことも大切なのです。
キャッシュフローゲームで、ラットレースを脱出する条件は、不労所得が総支出を上回ることでした。不労所得を増やすか、総支出を減らすかの2つの戦略があるのです。
あなたも、キャッシュフローゲームで支出を減らす戦略をやってみてください。さらに、現実の世界でも、不要な支出を見極めて減らしてみるといいかもしれません。
私が、経済的自由を手に入れるために始めにやったことは、自分の家計の財務諸表を書いたことでした。実際のお金の流れを数字で書く込むことによって、客観的にお金の流れを把握できます。そして、どの支出が不要なのか?どこを減らすことが出来るのか?が見えてきます。
現実の世界でも、支出の見直しをやってみてください。
2.ラットレースを抜けにくい職業とは?
キャッシュフローゲームは、はじめに職業を選びます。12種類の職業カードから1つの職業を選びます。
選んだ職業が、医師、弁護士、パイロットになったら嬉しいですか?それとも残念ですか?現実の世界では嬉しいかもしれませんが、キャッシュフローゲームでは意味合いが少し違ってきます。
医師、弁護士、パイロットは収入が高額に設定されています。ラットレースを抜け出す条件は、不労所得が総支出を上回ることでした。
医師、弁護士、パイロットの高額所得者は支出も高額に設定してありますので、総支出も高額になります。つまり、ラットレースを抜け出すハードルが高いのです。他の職業よりも、より多く資産を手に入れないとラットレースを抜けることができないのです。
実は、これは現実世界でもまったく同じです。
医師、弁護士、パイロットは収入が高額でそれなりに高級な家に住んで、高級な車に乗っています。支出も多いのです。仕事も忙しくて、ラットレースも抜け出すための取り組みができません。取り組もうとの思っていない人が多いかもしれません。
左クワドラントの頂点にいる人たちなので、そもそもラットレースを抜け出そうとは思わないのです。
中には、医師でもラットレースを脱出したいと考えている人もいます。実際に、私の仲間には数名医師がいますが、彼は医師の仕事が忙しくて、右側のクワドラントへの活動がほとんどできません。
高額所得者は、キャッシュフローゲームでも現実の世界でも、ラットレースを抜け出しにくくなっているのです。
3.ROIとは何か?
オプチュニティのマスにとまってスモールディールなどのカードをひくと、不動産投資のチャンスのカードがあります。文章を読んでみると、ROIは●●%と記されていました。
このROIとは一体なんでしょうか?
ROIとは、リターンオンインベストメントの略です。投資収益率のことです。投資したお金に対してどのくらいの利益が得られるかの割合です。
一般的には、割合の値に100を乗じてパーセンテージで表します。
キャッシュフローゲームでは、オプチュニティのカードの中で主に不動産の物件が優良かどうかを判断するための目安になります。
例えば、ROIが20%の不動産の物件があるとすると、その不動産の物件を手に入れるのに使った現金つまり頭金を、100%÷20%=5年で回収できるという計算になります。
ROIは、投資の世界では一般的に使われる投資用語なので、ぜひこれを機会に覚えておいてください。
4.財務諸表の見方
財務諸表とは、益計算書と貸借対照表のことです。会社の経営に携わったことがない場合はあまり聞きなれない言葉かもしれません。
私は「金持ち父さん 貧乏父さん」をはじめに読んだ時は、損益計算書とか貸借対象表の意味がまったくわかりませんでした。
その後、実際に自分で会社を経営するようになって、それらがどのようなものかが具体的に分かりました。
キャッシュフローゲームでは、簡単な形式の財務諸表をゲームシートとして使います。ゲームシートに記入してゲームを進めます。
財務諸表はお金の流れを表しています。会社であれば、会社の経営の成績表とも言います。個人の場合は、個人のお金の管理の成績表となります。
損益計算書は、プロフィットアンドロスステイトメントでP/Lとも呼ばれています。企業のある一定期間の収益と費用を表したものです。利益と経費です。
貸借対象表とは、バランスシート(B/S)とも呼ばれていて、企業のある一定時点の資産と負債の状態を表したものです。
キャッシュフローゲームもそうですが、ぜひあなたもご自分の家計の財務諸表を記入してお金の流れを把握してみてください。お金の流れがわかると具体的に何をしたら良いのかが見えてきます。
5.先に返すべき負債の見つけ方
ラットレース抜け出す戦略のところでお話ししましたが、資産を増やすことはもちろん大事ですが、負債を減らして支出を減らすことも大事な戦略の一つです。
キャッシュフローゲームでも、負債を減らして支出を減らすことができます。あらかじめ職業ごとに設定されている負債がありますが、返済する条件として一括で返済します。
そうするとその負債から発生する毎月の支払いを減らすことができます。総支出も減りますので、ラットレースを脱出するためのハードルが下がるわけです。
ここでのポイントは、ファイナンシャルインテリジェンスを働かせることです。
負債はただ返せば良いというものではありません。キャッシュフローゲームの目的はラットレースを抜け出すことです。ラットレースを抜け出すために、返したほうが良い負債とそうでない負債があります。
その見極め方は?
負債の利息率を計算します。その負債の額に対して、毎月いくらの支払いが発生しているのか?を計算します。住宅ローン、教育ローン、小売店のつけなど全て計算して利息率を出します。ゲームスタート時にシートを記入するですが、その時にサッと計算してメモしておくといいかもしれません。
利息率の高い負債をチェックして、一括返済できそうな金額であれば早めに返したりします。一番高い利息は、銀行ローンです。もし不動産の購入時に銀行からお金を借りた場合には、現金に余裕ができたらすぐに銀行ローンの返済をしましょう。
6.インカムゲインとキャピタルゲイン
インカムゲインとは不労所得です。キャピタルゲインは売却益のことです。
キャッシュフローゲームのオプチュニティのカードには投資やビジネスのチャンスがたくさんあります。その中で、不動産投資のカードには、不労所得の表記と売却益の可能性が記されています。
不動産投資ですから、不労所得は家賃収入のことです。売却益は購入した物件が値上がりして売れる可能性があるということです。
現在の日本では、不動産の値上がりはあまり期待できませんが、世界に視野を広げると実は、インカムゲイン(不労所得)とキャピタルゲイン(売却益)の両方が期待できる国や地域もあります。
余談ですが、実際に私は、そのような海外の投資用の不動産を購入しました。今のところ、順調に値上がりしています。
7.株価の値動き
オプチュニティのカードの中で、株のカードがあります。
株のカードの情報を見ると、銘柄ごとに通常の値動きの幅が記されています。ところが、実際にはその通りに株価が動きません。
これも現実社会をリアルに反映していると言えるでしょう。もし、現実の市場でも予測通りに株価が推移すれば、みんなお金持ちになれちゃいますね。
キャッシュフローゲームでも、株価は予想外の値動きをします。株価がどんな時に買ったほうが良いのか、どうなったら売ったほうがいいのか。自分なりの戦略を持っているとよいかと思います。
以上、キャッシュフローゲームで学ぶべきポイントを7つに絞ってお話してきました。あなたももしキャッシュフローゲームを行う機会がありましたら、ぜひこれらの点を意識してみてください。
まとめ
・ラットレースを抜け出す戦略は2つ。資産を増やす、支出を減らす。
・ラットレースを抜けにくい職業は、医師、弁護士、パイトットで現実と同じ。
・ROIとは何か?投資回収率。
・財務諸表の書き方と覚えよう。
・先に返すべき負債の見つけ方を知ろう。
・インカムゲインとキャピタルゲインの違いを覚える。
・株価の値動きも現実と同じで予測不能。